手のひらの魅力

久々の暖かさ。
久々の夕日。


溜まっていた洗濯物を
干した隙間から夕日の光が入り
今日の風はとっても冷たいけれど
あたたかい色が体を包みこむ。


いつもは自転車で素通りする道を
たまたまテクテク歩いていたら
❝ご自由に苑へどうぞ❞
アーティスティックな文字の看板。



気づいたら苑の中にいた。


うおー!!!


そこで見たのは

春が訪れる喜び、
秋の落ち葉の光景、
そう、四季を通して変化するアート

盆栽だった。
苑のおじさんが教えてくれた
手のひらサイズの魅力。


盆栽がこんなに美しいのは、
余計なものを削ぎ落としているからだよ。

枝も根もね。
太い根よりも、細い根のほうが
栄養をしっかり取ってくれる。

この盆栽なんか、(上の写真)
私達の目に見える部分よりも、実は
根の方が長くてたくさん張っているよ。



 
迷いのない堂々たる存在感


見た目だけかっこよくなるように
枝や葉をカットしているのかと
思ってたけど、

まずは根をしっかり整えるから、
葉も枝まで栄養が届き、
全体のバランスが黄金比に近づき、
盆栽の持つ魅力を引き出せる。



枝と枝の空間
幹と枝の空間
そんな間の取り方で
真の美しさが表現されていた。



「人間の手で植物をいじって創ることは
自然的ではないから好きじゃない」

そう思っていたけど、
自分の一方向の視点に気付かされた。



緑も、あたたかい人間の手を
望んでいるのかもしれない。


だから、植物が黒色じゃなくて、
緑色であるのも人間との関係性を
築くことにあるんだ。


RSELeaks
植物はなぜ緑色なの?↓

❝ご自由に苑へどうぞ❞


アーティスティックな文字の奥には
いまここに生きることを喜び、
私達に美しさの本質を教えてくれている
あたたかい手で触れられた盆栽がいた。



私たち盆栽は昨日、種を植えられて
今日こうなったわけじゃない。
40年も60年もかけてここまでになった。
あなたたち人間も同じだろ?


そんな盆栽の生き様は、
あたたかい人間を
待ち望んでいるかのようだった。



星空笑海

宇宙人、地球二オリタツ。 ムイミデアルコトノトウトサヲツタエルタメ。

0コメント

  • 1000 / 1000