わかるやつだけついてこい

ゆりえさん、今一番会いたい人なの
とメッセージがきた。

特に何もやり取りしてないのに、
どこの誰だか知らないのに、
でも私もずっと会いたかったんだと
会った瞬間わかるものがあった。


そして、それがなければ今ここはないんだ
とあらゆる感動が湧き上がる。

嫌じゃなかったあの空間。
生を突きつけられたあの時間。
気づかぬうちに
また空観に偏っていたみたい。


会計をとテーブルに店員を呼ぶまきさん。
ごめんなさい、ここはド庶民の店だから
伝票を入り口まで持っていくんですと私。


アトリエに今度お邪魔するわとまきさん。
ごめんなさい、アトリエではなく、
ド庶民がいる一軒家の事務所ですと私。


初ステーキだと言う私を摩訶不思議な
生物を見たかのような顔をするまきさん。
ド庶民だから肉は鶏肉なんですと言う私に
ホワイトミートねとご納得の様子。


まるで欲しいものは全て手に入れた貴族と
ボロボロのサンダルと服を着た
貧乏アーティストが食事を共にする光景。笑
 

二人のギャップがたまらなく、
真面目な会話なのに変だった。
ある意味、最適な対だった。
まきさんの上から目線が可愛いかった。


ゆりえさんの書く言葉がとても好き。
直接言われたのは初めてで嬉しかった。
本当に本当に嬉しかった。

こんな関係性でなければ
きっと会うことなどなかった二人。


一人で成立させることのできない何かを
既に形にし始めてるのではないかと思う程
アーティスティックな冒険のはじまりで、
ストーリーがめくられた瞬間だった。
たとえ、玉ねぎの絵だとしても
欲しいと思ったら、いくら出しても買う。
欲しいと思ったら理由も意味もいらないの
それがアートが魅せる本質だから。

そうやってゾクゾクすることを
言ってくれる人はなかなかいない。
いつかくるであろう楽しみにしてた
この瞬間が確かに目の前で起きていた。


そして自分への問いが明確になった。


目指してる中で、歯車が動き出しスピード
が加速してきたら、私はどう出るのか。
"たんたんと"という挑み方を変えることなく
この平常心を保っていられるのだろうか。


人生にはその時がある。
頭で体を動かすことができない領域で力を
発揮できるのが実力というならば
いまここにあるのは実力でもなんでもない。

べきときに浮かれてしまえば、
こうやってくだまいてることさえも
やっぱり言葉に酔いしれてたクズだったと
情けなく終わってしまう。


望んでいる勝負はいつくるかわからない。
超えたい壁がどんな形で表れるかわからない
しかし不安だけど楽しみでしかない。

ひとつを極めるその時は今であるから。
いくときにこそ、いけるのか。
ひくときにこそ、ひけるのか。


そして、私は何者なのかといった
日々抱える様々な問いから少しだけ
解放される日は遠くない気もした。



奈良の博物館にあるなんとかかんとかから
(ちょっとわからない笑)
全て欲しいものは手に入れてきたけど、
愛する人だけは難しくて未だわからない。


そんな弱気なまきさんに、
大丈夫だよって抱きつきたかった。
自分のスタイルを貫きながらも
どこかにある弱さと葛藤してる素直さが
ストレートに私の全身を震わせた。


いつまで続くかわからない人生の中で
会いたい人にちゃんと会えること。
これ以上の喜びがあるのだろうか。
これ以上ない喜びを確信できないのなら
それは会いたい人を知らないだけだろう。

会いたい人がまだどこかにいる
それを忘れていなければ大丈夫。

そう想う。


私は、金も権力も社会性も
地位も名誉も見事に何もないけど
逃げずにちゃんと悩んでる人がいたら、
これでいいんだと、
このままいけばいいんだと、
言葉では表現できないあたたかさで
包み込むことができる。



星空笑海が挑み続けるってそういうことだ

だから生まれる数々の作品は
ちゃんと悩んでる人たちへのメッセージ。

何かが邪魔をして忘れてしまっているだけ
実はそれが欲しかったんだよって。



いつもは数百人いるはずの海に
今朝は珍しく私一人だけ。

わかるやつだけついてこい。

やっぱりこれでしかないと
まだまだ肌寒い海の中でハラに落ちてきた


本質的に美しく生きる人たちが
思わず手にとってしまうほどの
無意味であることの尊さを魅せる作品を
探究し、生み出し続けていきたい。

星空笑海

宇宙人、地球二オリタツ。 ムイミデアルコトノトウトサヲツタエルタメ。

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